妄想愚痴愚痴恋愛論 逆ver.

妄想愚痴愚痴恋愛論  

所要時間 約20分

※精神的に辛い方は刺さります。ご注意を…

最後のセリフはどちらが言うかは任せます。

↓こちらは上演時にお使いください。

妄想愚痴愚痴恋愛論 逆ver.

作:速見誠人


男:

女:


https://seito910.theblog.me/posts/38317842

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男M:どうしていつも上手くいかないんだろ。

こんなこと言いたいんじゃないのに、もっと楽しく話をしていたいのになんでこんなに話せないんだろう。


 

男:あぁ~つまんねぇ。つまんねぇわ~!

女:あのね、人がこうして通話してるのにそういう事言うの?

男:だってお前さ、ずっとゲームしてるじゃん。

もう通話している意味がないっていうかさ…

女:だったらもう通話やめる?楽しくないんでしょ?

男:…いいよ、切れば?

女:ふーんいいんだ。本当にいいの?

男:いいよ別に。

女:そ、じゃあね(切る)

男:あ……またやっちまったよ。

いつもこうだ…ほんとは切りたくないのに俺のバカ。


男M:ネットで知り合ったあいつとはけっこう付き合いが長い。

知り合った頃はほんとに仲良くていつも話してたし、一緒にゲームもしてた。

今は前みたいな会話もできない。まぁそうなってしまったのも自分のせいなんだけど。

それでもほとんど毎日通話をなんとなくしていた。


男:あぁ…(スマホを取り出してLINEを打ち込む)

「さっきはごめん。やっぱり通話しちゃ駄目か?」

はぁ…どうせ返ってこないよなぁ。

え?返ってきた!?はや!「いいよ」か…

(通話をかける)

女:おかえり。

男:なにそれ。そっちから切ったじゃん。

女:あんたはかけてくると思っていたよ。

男:はぁ?なんでそうなるんだよ。

女:結局さみしいとか声が聴きたーいとかで謝ってくるんじゃないのかなってね。

男:っ!そんなことねぇし。

女:ふーんそう。じゃあ切っちゃおうかなぁ。だって声聴きたいわけじゃないんでしょ。

男:うっ……わかった!そうだよ!声が聴きたかったんです。悪いかよ!

女:そうそう。そうやって素直になるのが一番ですよー。

男:う、うるせぇ!…こっちの事なんてどうでもいいくせにこういう時ばっかりそういう事言うんじゃねぇよ

女:こういう女なんです。あたしは。

男:知ってます。えぇ知ってますとも!

女:はいはいそうやってすぐムキになる。可愛いね~。

男:可愛くねぇし!

女:あらら。拗ねちゃった?

男:くそ、こんなだから彼女できねぇのかなぁ…まぁ今は別にいらないけど。

女:あたしもいらないかなぁ、めんどくさいし。当分はいいかなぁ。

男:そう、なんだ…まぁほんとめんどくさいわな。わかるわぁ。

女:ねぇ何傷ついた声出してるの?

男:え…出してねぇし。

女:出してました。

男:だから違うって。

女:あそう。まぁいいけどね。

男:…お前さ、俺と話しててめんどくさくねぇ?

女:ん?

男:いやほら、さっきも怒ったし俺ってめんどくさいかなって

女:あんたは面白い。

男:…は?

女:ほんとは構ってほしくて仕方ないくせに、変に強がってさ、勝手に傷ついて。それで結局連絡してきて。見てて飽きない。

男:お前さ…俺を動物か何かと思ってない?

女:えーそこまでは思ってないけど。

男:じゃあ、なんだと思ってんだよぉ!!

女:あはははははh

男:くそっ笑うな!!

女:考えすぎ

男:う…

女:ちゃんと言わなきゃわからないし、勝手に傷つくならその前に言ったら?

男:…はい、ごめんなさい。

女:一体どのくらい付き合いだと思ってんの。最近知り合ったとかの関係じゃないでしょ。遠慮し過ぎ。

男:でもさ…

女:もうあんたで驚く事なんてほとんどないし。それに嫌だったらこうやってまた通話もしてないでしょ?

男:確かにそうだけど…迷惑じゃないのか?毎回こんなだし。楽しくねぇだろうし。

女:あのねそれは今さらでしょ?それに楽しいだけであんたは通話してるわけ?

男:そんなことない。まぁ声聴きたいのは大前提だけどな、楽しいだけじゃないし…こうやって話すの好きだし。そ、それに……うん…

女:…あんた、他に通話するやついないの?

男:…いなくはないけど。なんかついてきてくれない。

女:は?

男:いやゲームとか?趣味とか。話してもさ凄くコアな話できるわけじゃないし。

こう表面上しか話せないからつまらん。

女:ふーん、あたしはできると?

男:そうそう、それに安心するんだよなぁ。気使わなくていいしさ。無言でも別に平気っていうか。後強いじゃん。今一緒にやってるゲーム。手伝ってくれるのも魅力だよね。

女:それはどうも。まぁ確かに気が楽なのはわかるかな。あんたなら何言っても許してくれるかもってのもあるし。

それにめんどくないのはいいわ、うん。

男:え?それは違くないか?さっきもいきなり逆切れしたし。

女:ん~違う。こういるじゃん男子の合コンのノリの感じ的な?無理にあわせようとしたりとか、会話盛り上げようとしたりとか。

見え見えで疲れちゃう。

男:別にそれって男だけじゃないと思うけど。

女:まぁだとしてもめんどうじゃない。気使っちゃうしさ。変に声は高くなるし。

盛り上がらないといけないなぁとか思っちゃうじゃない。女だからそこ頑張っちゃうわけで…

男:ん?ん?それってさぁ俺は男性として見られてないわけ?

女:……ん?

男:いや、ん?じゃなくてさ。

女:チャントダンセイダトオモッテマスヨ。

男:なんでカタコトなんだよぉーーーーーー!!

女:あははははh

男:だから笑うな!!

女:まぁまぁ。ほらゲームでもして落ち着こ。

男:くそ、誤魔化された気がする。

女:ねぇ?やらないの?

男:……やる!

女:あはは、ちょろいね。

男:いいから!やるぞ!!

女:はいはい。


女:うん。じゃあそろそろ寝るわ。おやすみ。

男:おやすみ。あ!ちょっと待って。

女:ん?

男:またこうやって連絡していいんだよな?

女:いいんじゃない、したいときにすれば。出れるときは出るし。

男:おう、わかった。うん、ちょっと安心した。

女:なにまだ気にしてたの?

男:だってよ…それで無理やり付きあわせてたら嫌つーか。

女:はぁ。あたしだって相手は選びます。

男:は、はい。

女:また言わせる気?嫌ならそもそも電話してない。

男:そう、だよな。

女:これで本当に安心した?

男:…はい安心しました。

女:いきなり切れたり、凹んだり。ほんとあんたは忙しいね。

男:ご、ごめんって。でも気になるし。

女:気にしすぎるとハゲるよ?

男:おい、そういう事言うか?

女:あははは。それじゃさすがにもう寝るね。

男:ああ、ごめん付き合わせて。おやすみ。

女:おやすみー




女M:あの人とは中々に長い付き合い。ネットとはいえ、気軽に話せる奴だったりする。

以前こいつに告白され、全くその気はなかったので振っているにも関わらずそのままダラダラと関係は続いている。

こういうのは気楽でいい。恋愛なんて面倒なだけ。

…また連絡が来た。寝る頃にいつも連絡が来る。今日はすぐ寝てくれるといいけど…

深い溜息を出すと共にあたしは通話を取った。



男M:優しいのか、いじわるなのかわからない。

そして最悪な事に俺はあいつに恋をしている。

一度振られてはいるけど、なんとか友達ではいる。もう一度告げる事はないけど、ずっと友達ではいたかった。

だからギリギリの距離を保つ事だけを考えていた。




男:あ、なにあいつ。ツイートしてるじゃん。

女:「最近疲れた、絡むのもめんどくさい」

男:え…

女:「男女関係とかそういうのほんとめんどくさい」

男:まさかこれって…俺の事?

女:「粘着とかやめたらいいのに」

男:うそだろ?ほんとに俺の事言ってるなら…

女:「彼氏でもないのにほとんど毎日通話させられてる。話すことなんてない。」

男:これ絶対俺の事じゃん!くそ!!



男M:最悪だった。あいつに嫌われていたんだ。

通話してきていいよって言ってたけどほんとは嫌だったんだ。

当分連絡しない。ツイッターも見ない。そう心に決めた。


女M:最近あいつから連絡がない。

なんかあったのかなとは思うけど、まぁいつもの事。

それにしてもこの人の通話はだるい。

ほんとめんどくさい。


女:うん、そうね。それだったらその武器じゃない方がいいと思う。

女:え?手伝って?まぁいいけど。

女:ん~好きな曲?最近のはほとんど聞いてないからわかんないや。

女:てかほらやられてるよ。動いて動いて。

女:え?ちゃんと聞いてるよ。うんうん、そうだね。

女:なんか話して?と言われてもなぁ…


女M:やっぱり楽しくない。あいつとやってた方が気が楽。

あいつならなぁ動きについてきてくれるし、いちいち相槌しなくてもいいし。無言になっても楽だし……あれ?

何故かあいつの事ばかり出てくる自分に気づいた。最近話してないからなのかな。




男:もうマジなんなんだよ!ああぁぁぁああああやっぱ無理ーーーークリアできねえ!


男M:一人でやったって楽しくない。

別に他の子を誘えばいいんだろうけど、なんかやっぱこのゲームはあいつとやりたいし。

でもどうせ嫌われているから我慢しないといけない。



男:ん?LINE?

女:「今ひま?」

男:ちょ…なんで?

女:「少し話さない?」

男:え…なんで急に。ってうわ!!かかってきた…

(電話でる)…もしもし?

女:やほ~。

男:お、お前よ!いきなりかけてくることないじゃん!

女:え、だって既読ついたし。ならいっかって。

男:出られない状況ならどうすんだよ!

女:まぁそんときはそんときで。

男:なにそれ。

女:こうやって出たんだしいいじゃない。

男:あっそ。で、何か用?

女:あれ?なんか冷たくない?

男:え、普通だよ?いつもこんな感じだろ?

女:……ふ~ん。

男:な、なんだよ。

女:いや別に~

男:なんだよもう。言いたい事あるならはっきり言えよ。

女:ん~ほんと特にないけど。強いて言えば…最近連絡なかったなぁって事くらい。

男:結局あるじゃん。…まぁその。ちょっと仕事とか忙しかったんだよ。

女:そうなんだ。

男:そうなの。

女:また仕事先で何かあったわけだ。

男:それな!もうほんと頭くる事あってさ……あ、ごめん。

女:いいよ~いつもみたいに話したら?

男:いや、いいよ。ほんと大丈夫。

女:……やっぱおかしい。

男:え?

女:なんかよそよそしい。

男:そんなことないし…

女:ねぇ、まだ前の事気にしてるの?だったら話せばいいって言ったじゃない…

男:(被せるように)呟いてたから。

女:え?

男:ツイート。呟いてるのみた。

女:え?どのやつ?

男:なんかほら…粘着とか、男女関係とかどーのこーの…

女:…あぁあれか。

男:あれ俺の事かと思って。

女:え?

男:いやほ…ほとんど毎日話してるし、こうやってグチグチしちゃうし。だから嫌われたんだと思って…

女:(深い溜息)あんたね、早とちりしすぎ。

男:へ?

女:あれは違う人の事を言っていたんです。

男:は?

女:毎回寝ようとしている時にかけてくる人がいるの。ちょっとめんどくさい人でね。

仕方ないから繋げてるんだよ。

男:…え?え?

女:あぁ~だから連絡してこなかったわけね。バカなの?

男:いやだって!

女:仮にそのツイートの事があんただったらあたしは直接言ってるでしょ。

こんなめんどくさい事してないし。自分から話せって言ってるんだからさ。

まぁツイッターに吐き出したあたしも悪いんだけどね。

男:それなら頼ればいいじゃん。いつもこっちが愚痴とか暴言とか吐いてるんだから。

そういうときくらい頼れよ。

女:ん~なんか話すのも面倒というか。

男:でも!俺はお前の力になりたい。だから言ってくれていいんだぞ。

まぁ言いづらいってのはあるかもしれないけど。

女:(少し強めに)いやそうじゃなくて。

男:え?

女:あんたさあたしに告白した身でしょうが。振ってるやつにさすがにそういう話するわけにもいかないでしょ?しかもあんたならふか~く考えちゃうだろうし。

男:あ。

女:そのくらいあたしだって考えるわけなんですよ。

男:あ…あーーーーーーはいはいはい…

女:あんた逆の立場ならどうする?言える?

男:…まぁ言えないですねー、はい。

女:でしょ?

男:おう…

女:…

男:…

男:でも、それでも。話せるやつがいないならそうやってツイートするくらいなら

頼りないけど吐け口にはなれるし。

俺はお前が好きな人だから力になりたいと思う。

女:…そう。

男:あ、だからって恩着せるとかそういうのじゃないからな。お前が俺の事どう思ってたっていいんだよ。俺が心配で動きたいだけなんだから。だから辛いなら話せよ。

女:…そっか。

男:そうだよ。

まぁしんみりが嫌ならゲームでもして憂さ晴らしでもするか?

実はさ、ずっとあのゲームクリアできなくてさぁ止まってるんだよねー手伝ってくれない?

女:……はぁ仕方ないね。あんたさあたしがいないとクリアできないわけ?

男:は?んなことないし!ただここだけ!ここのボスが倒せないだけですー。

女:はいはい。うわぁここ速攻クリアしたわぁ。え、ここクリアできなかったの?ないわぁ。

男:うっせぇ!仕方ないだろ。お前みたいに強くねぇんだから。

女:まぁあたしにかかればこんなの楽勝ですわ。弱いもんね~あんた。

男:ムカつく!ほら早く手伝えよ!

女:はいはい。



女M:やっぱりこの人といるのは楽しい。それとわかってしまった答え。

あたしはこの人の事が好きらしい。でも恋愛としてはまだ程遠い。

もしあたしの中でちゃんと恋愛として意識が固まったとき、自分から言うと思う。だから今はまだこの関係を楽しむ。



女:ねぇ。

男:あ、なに?

女:ありがとね。

男:…え?

女:あぁほら。ぼーっとしていると死んじゃうよ。

男:お、お前が急に変な事言うから。

女:変な事って…ひどい。お礼言っただけなのに。

どういたしましてとか素直に言えないわけ?

男:いやそうは言ったって…じゃあどういたまして。

女:先生、言葉おかしいです。

男:そこ!うるさいですよ。ちょっとした言葉のまやです。

女:…それ綾って言いたかったの?あんた国語とか悪かったでしょ。

男:そんなことないですーこれでも4でしたー。

女:5じゃないってとこがまた微妙…。

男:俺の学生生活をバカにするなーー!!

女:いやバカにしてないんだけど。

男:くそ!ほんとなんなんだよ。

女:やっぱあんたといると楽しいってことだよ。

男:はぁ?…なんだよそれ。わけわかんねぇ。

女:とか言いながら絶対にやけてるでしょ。

男:そ、そんなことねぇよ!!

女:ウソ。

男:ウソじゃないーーー

女:バレバレです。

男:うるせえよあほ!


男M:結局自分の早とちりだったけど。元気になってよかった。結果オーライてやつかな。

それとなんか雰囲気が柔らかくなった気がする。気のせいだろうか。





女:きょうこのまま寝落ち通話でもする?

男:え…

このふたりが恋愛に発展したかどうかはまた別のお話。

せいとの妄想のなれの果て

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